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Published: 21 August 2023

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「週刊! ケモノ部」vol.26【贄姫と獣の王】

ノブ

汝、天使の子
その高潔なる命と生の旅路に平穏と数多の幸福があらんことを

アバン

人間にとって絶対の不可侵領域である魔族の国「オズマルゴ」
瘴気で満たされたその大地に一人の少女が連れられ入る
少女は名を「サリフィ」という
鎖でつながれ、向かう先は獣の王の住まう城
99番目の贄として魔族の王に差し出されるため育てられた人間の娘は、その日のうちに自身の一生が尽きるやもしれぬというのにまるでその運命を受け入れているかのように落ち着いていた
――供儀の晩まではまだ幾日がある
その間も恐れる様子のない贄の娘を王は哀れと形容した

そして迎えた供儀の晩、サリフィは生贄の辿る運命に身を委ね王の覚悟を身に受けた

第3段キービジュアル on X

「贄姫と獣の王」とは――――
2015年から2020年まで
「花とゆめ」で連載。
累計発行部数230万部を超える本作は、 友藤結が贈る、“人外×少女”異種ロマンス決定版!

story on 贄姫と獣の王 公式HP

イントロ

「週刊! ケモノ部」とは世界にあふれるケモノコンテンツを収集しそれを毎週紹介するものである

ケモノ部

さて、今回紹介するアニメはズバリ、「贄姫と獣の王」だ!
各種ストリーミングサービスで第二期放送中の本作は魔族と人間の恋物語を描く物語である
しかし!ただのラブコメやロマンスと思って見るのは大間違い! 魔族の世界に根深く残る差別や偏見、そして何より人間への敵対心
そんな苦境の中で、主人公は周りを巻き込みながら「本当の強さ」を見出していく……

概要

ストーリー

鎖に繋がれたサリフィ(第一話) on 公式HP story

生贄として死ぬはずだったサリフィはその日獣王の妃となった
幼い頃から贄として育てられてきた人間の娘と、獣王として贄を喰らう責を負わされた魔族の王。二人の出会いが荒んだ世界を一歩ずつ変えていく
魔族と人間の間には長い戦乱の世に積み重なれた確執が今なお残り続けていた
互いが互いを恐れ、憎み合い、そして否定する
しかしたった一人、その枠から抜け出したものがいた
サリフィは人も、魔族も皆同じように扱った
知らない相手なら、まずは知ろうとし、知っている相手なら、もっと良く知ろうとする
何者にも負けず恐れず確固たる信念で対話の道を歩む

レオンハートと並ぶサリフィ(第二話) on 公式HP story

彼女が目指すのは人も魔物も仲良く暮らせる世界
今はまだ絵空事でも、その足跡は着々と歴史に刻まれていく

キャラクター

物語を彩る様々な種族のキャラクターたち
ここではサリフィの周辺で活躍するキャラクターのほんの一部をご紹介

サリフィ

白い髪に青い瞳の人間の少女。人間の国「ヨアナ」から99人目の生贄として、魔族の国「オズマルゴ」に献上される。
物怖じしない性格で、魔族相手にも対等に接する。

サリフィ on 公式HP character

本作の主人公で、幼いころから生贄としての運命を背負って育てられてきた人間の娘
何者にも恐れず歩み寄り、それは自分を喰らうであろう王様に対しても同じであった
その強さを王様に認められ王妃として王様に迎え入れられた
だが彼女を王妃として歓迎する諸侯はおらず、彼女の周りに近寄りたがる者もいなかった
王妃として認められるため、不可能にも思える難題を突き付けられるが、決して挫けることなく前を向き続けている
しかしそれでも彼女の何人も拒まない姿勢は次第に魔族でありながら虐げられてきた者達の心を引き寄せていく……

王様(レオンハート)

「オズマルゴ」で魔族を統べる王。黒いたてがみを持つライオンに似た姿をしており、頭部に角が生えている。威厳のある振る舞いから恐れられることもあるが、国民や臣下を大切にしており周囲から尊敬されている。

レオンハート on 公式HP character

魔族たちを束ねる魔王であり、その権威は複数の国を抱えるオズマルゴの大地すべてに及ぶ
魔族の王としてもともと個としての名を持たなかったが、サリフィによって「レオンハート」の与えられる
人間の国ヨアナにおいて「勇敢な心」を意味する名である
サリフィを妃に迎えることを宣言してから、これを付け入る隙とばかりに様々な問題が勃発するも、何があろうとサリフィを手放そうとはしなかった

ラントヴェルト

「オズマルゴ」でサリフィの親衛隊長を務める魔族。ハイエナに似た姿をしている。

ラントヴェルト on 公式HP character

サリフィの親衛隊を結成するとなったとき、唯一募集に応じたハイエナ族の男
とはいえその動機は忠義などではなく、単に出世への近道だと思ったからというものだった
かつて王族を裏切ったハイエナ族の子孫として強い差別の対象にされながら育ってきた
そのため出世に対して強い執着を持っていたのである
しかし初任務の際あらぬ疑いを掛けられた彼をサリフィが信じぬき疑いを晴らしたことで、本当の意味での忠義を誓うのだった

ベンヌ

サリフィが契約した不死鳥の聖獣。

ベンヌ on 公式HP character

サリフィの使役するフェニックスの聖獣
サリフィが王妃として認められるために与えられた無理難題の一つに聖獣を呼び出し使役するというものがあった
その際、数多の失敗を乗り越え呼び出されたのがベンヌであった
不死と再生をつかさどる不死鳥として大戦の時代に力を使い果たすまで酷使されられたため、空も飛べないからだとして召喚された。 だが、不死鳥であるベンヌが高台から足を踏み外して落ちたところへ追って飛び込んだサリフィの思いを受けてその力を取り戻した

フェンリル

反王制派組織である亡国の幻狼軍を率いる魔族。白い毛並みの狼に似た姿をしているが、左耳がない。

フェンリル on 公式HP character

かつて存在した国のかつて王子
そして幼き日、レオンハートに敗れ片耳とともにすべてを失った男
反王制派組織「亡国の幻狼軍」リーダーとして力と恐怖がすべてを支配する世界を望む者
現王であるレオンハートを力で捻じ伏せ、そうすることで失われた誇りを取り戻せると信じている者
彼を舞う州から解き放つかとができるのは王様か、はたまた……

オズマルゴ

アヌビスからオズマルゴの歴史を教わるサリフィ(第三話) on 公式HP story

魔族たちが暮らすその国家は広大な大地に多数の属国を従える大帝国(本編中では王国とのみ描写)である
その空は常に薄紫の雲で覆われ、空気は瘴気で満たされている
大地は砂漠のような荒野が広がり草木の生い茂る場所はごく僅かな瘴気の薄い場所だけである
魔族にとっては無害な瘴気であるが人間や植物にとっては有害であり、徐々に生命を蝕んでいく
ごく稀に起こる天啓の日を除いては空が見えることもない

およそ100年前まで続いた人間たちとの戦争は先代王の独断による和睦で終結したが、魔族の中には人間を穢れた存在や下等の生き物として認識している物も多く今なお生贄制度としてその影を残している
他種族が入り乱れる国家体系からか一部の種族に対する偏見や差別の意識が強く、そういったものたちが認められるには実力で上にいくほかない

むすび

今回は人間×ケモノのロマンス を描いた作品を紹介した!
原作は白泉社の「花とゆめ」にて連載されていた作品で、現在は同紙においてスピンオフに当たる「白兎と獣の王子」が連載中である
白泉社公式サイトからも試し読みができるので是非ともチェックだ!
と、いうところで今回はここまで!んじゃね、また来週!

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