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Published: 10 August 2022

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「週刊! ケモノ部」vol.5【雨上がりのハナビィ】

ノブ

花火、それはハナビィの代名詞

アバン

花火に取りつかれたリスのハナビィ
オイラという一人称がぴったりハマる、よく言えばボーイッシュ、悪く言えば男勝りな性格の女の子だ


ある朝、彼女は決断した

「森の外で、一流の花火師になってやるんだから!」

思い立ったが吉日と、早速族長へ直談判をしに向かう

――森を出るには、成獣として認められなければならない
ふつう、女の子が成獣として認められるには成獣の儀式を行うことになるのだが……

「成獣の儀式なんて絶対にイヤ!」

ハナビィの堅い意志に族長は頭を抱える

(ややあって)

何とか族長を頷かせたハナビィは、はれて花火師への一歩を踏み出した
意気揚々と森を抜け、憧れの街へと思いをはせる

そのはやる気持ちは、長い尾を引く打ち上げ花火のようだったに違いない



しかし、その花火は不発のまま霞に消えた
何があったのか……


手持ち花火も湿気るような長雨
憧れの店、「ハナビのタマ屋」がある「Wooden Walls」は今、一向に降りやまない大雨に沈んでいた

大変だ!これじゃあ花火師なんて夢のまた夢!
いざ、ハナビィは大雨の原因を突きとめる旅を決意する
彼女を突き動かすのは花火への情熱と、それから……

雨上がりのハナビィ on Steam

「雨上がりのハナビィ」は、行く手を阻むシケったモンスター達を「ハナビ」で蹴散らしながら様々な世界を冒険する、2D視点のアクションゲームです。

Steam

イントロ

「週刊! ケモノ部」とは投稿主のノブが世界にあふれるケモノコンテンツを収集しそれを毎週紹介するものである

ケモノ部

久しぶりの更新、皆さんお待たせしました!
今週からケモノ部、復活となります!

いやぁ、もう夏本番ですね
夏といえば花火の季節ですよ!
と、いうことで……

復活一発目の今回紹介するゲームはズバリ、「雨上がりのハナビィ」だ!
花火に焦点を当てた珍しいゲームを紹介するぞ!
制作は「Enigmatic Network」、楽曲は全曲「ああああ」
後に魔法使いハナビィ、夏祭りハナビィと続くシリーズの第一作である本作のゲーム内容は、リスの女の子ハナビィが花火に情熱を捧げる2D花火アクションとなっている
まっすぐ最速クリアを目指すのもよし、寄り道して世界観に癒やされるのもよし
操作においては慣性ジャンプが特徴的、操作性は良好、アクション難易度は低めと、初心者にこそ是非おすすめしたい作品だ

かといって上級者が楽しめないわけでは断じてない
クリアに直接関係しない隠しルートやレイン(ゲーム内通貨)回収など、やりこみ要素もしっかり用意されているからだ
グラフィックの作りこみは申し分なく隅々まで探索しても飽きないし、BGMも良い
2Dアクションの一つの完成形と言って過言ではないだろう

概要

雨上がりのハナビィ on Steam

ストーリー

主人公はリスの女の子ハナビィだ
いつか一流の花火師になることを夢見る彼女の、「冒険と成長」の物語が描かれる


ハナビィの故郷は「Retro Rainforest」つまり、森の奥である
森は最近は湿気が多くなり、何やら敵対的な「菌類」が現れるようにもなった
カビやキノコのように見えるそれらを手持ち花火で撃退しながらハナビィは族長のところへ向かう
理由は、森を出る許可を得ること
その件で既に何度も族長の手を焼かせてきた
ハナビィの所属するレトロリス族では、成獣と認められた者だけが外に出る権利を得られる
打ち上げ花火がしたいという理由だけでは外に出してくれないのだ

その日、ついに成獣として認められ森を出たハナビィは、あこがれの花火屋を目指し街に繰り出した
しかし、そんな彼女を待ち受けていたのは、水に沈んだ街にふりしきるジメジメとした雨だった
町の人に話を聞けば、この異常気象は今に始まったことではないという

ネズミとネコが共生するこの「Wooden Walls」でハナビィは新しい花火「アジサイ」を獲得することになる
初めての打ち上げ花火だ
この花火を譲ってくれた花火屋店主の「タマ」が言うに、試作品だが自信作なのだそう
長雨でほとんどの在庫がだめになってしまった彼女だが、同じ花火好きとして通じるものがあったのか快く花火を譲ってくれた

新花火に心躍らせ、それでも雨に気を落としながら、ハナビィは街を進んだ
長雨の影響か、この街にもやはり「菌類」が居た
それを新花火で撃退しつつ街を散策していると、曲芸団の「オーレ」と出会う
サバクの街「Delightful Desert」からきたイヌのお兄さんだ
サバクという言葉にハナビィはすかさず反応した
きっとカラッとしていて花火に最適かもしれないと思ったのだ
打ち上げ花火を手にしたハナビィの次なる目的地が決まった

サバクに着いたハナビィは愕然とする
サバクだというのにシケっているのだ
オーレの仲間の曲芸団員に話を聞くと、どうやらここにも「菌類」が出ているとか…
おまけに練習場が巨大なキノコに占領されて困っているのだそう

――さて、ハナビィ初めてのボス戦だ
ハナビィにとってこの戦いは重要なターニングポイントとなる
戦いを通じ、ハナビィはある決断をした
この長雨の原因を突き止め、降り止ませる
花火一筋だったハナビィに、人の役に立つ目標ができたのだ




と、ゲームはまだ続くのだがその結末はここでは省略することとする
ゲームをプレイし、各々の目で確かめてほしい

ステージ構成

・ステージ1 : 「Retro Rainforest」

沼の中にそびえ立つ巨木の上に作られた村。
独特な風習のレトロリス族がすんでいる。

実は意外と電気が通っている
ハナビィの故郷であるRetro Rainforest は最初のステージということもあってアクション難易度は高くない(というより、ハナビィというゲームにおいて難しいステージのほうが稀である)
本作にはゲームオーバーによりリセットの概念がないので気楽に遊ぶことができるのが大きな特徴だ
ここには体力最大値アップのアイテムが落ちているので、操作感の練習を兼ねてくまなく探索してみるといいだろう
また、ステージをクリアするためには「試練の道」を突破する必要があるのだが、この道、何か既視感が……

・ステージ2 : 「Wooden Walls」

Retro Rainforest の隣町にあたる大都市。
流行の最先端であり、金融の中心でもある。
建物は角材をそのまま積んだような前衛的な意匠で統一されている。
ウォール族と呼ばれる市民は主にネコ族とネズミ族から構成されている。

流行の最先端がこの様子じゃ、そりゃ世界も真似するわけだ
大都市 Wooden Walls では今後も主要となるステージギミック、「線リフト」が登場する
本作ではリフトなどが多く登場するため、「慣性」が非常に強くキャラクター操作に影響する
例えば右方向へ進んでいるリフトの上で左方向へジャンプしても飛距離が出ないが、リフトと同じ方向へ向けてジャンプすれば大ジャンプが期待できる
打ち上げ花火の初登場やトゲの性質についての説明などもあり、このステージを終えるころにはおおよその操作をマスターできるはずだ
大都会という名にふさわしく、屋内と屋外を行き来することになるが、迷ったときには扉の色を参考にすれば先へ進むことができるぞ!

・ステージ3 : 「Delightful Desert」

枯れた大地の小さな街であるが、「サバク曲芸団」が常駐し、観光名所として賑わう。
住むには少々困難な環境のため、純粋な住民はサバク曲芸団の団員のみである。

華麗なブランコ空中渡し!
Deloghtful Desert では、新たなギミックとしてトランポリンとブランコが登場する
曲芸団員になった気持ちでステージを攻略しよう! ストーリーの紹介でも述べたように、スデージ最後には初のボス戦が待ち構えている
なんと言うかこう……、変なキノコなのでサクサクっと倒してしまおう

・ステージ4: 「Snowy School」

山林の中にひっそりと門を構える狐の小学校。
この学校に通う狐の生徒が住んでいる。
雪玉やいがくりを投げつけてくるが、彼らなりの歓迎の気持ちなので、大目に見てあげよう。

砂漠の次は雪国へ……
このSnowy School は一面の雪と子狐たちがハナビィを迎えてくれる
積もった雪を花火で溶かす手伝いをしながら、雪玉を投げつけてくる生徒たちと戯れよう!
ステージ後半はクリスマスツリーモチーフの夜空が綺麗なマップとなっている
どうにもツリー頂上に次なる目的地への鉄道駅があるのだとか

・ステージ5:「Candy Clouds」

天界の雲の上に築かれた街。
お星様たちやお月様たちを間近で眺めることができる。
ウィザード族と呼ばれるトカゲの一族が暮らしており、魔法を使って下界の天気を管理しているとも噂される。

キラキラポップでかわいい雲の街
絵本に描いたような天界にはちっちゃなぷかぷかトカゲ族が暮らしている
翻訳機を手に入れるまでは「みゃる!」といった言葉しか聞き取れないが、翻訳機をとってしまうとこの可愛さを味わえないのが悲しいところだ(実は「もきゅ」と鳴く子がいる)
リフトによる移動が主体のステージで敵は一切登場しない
雲の上だからか雨も降っておらず久しぶりの晴れ晴れとした世界を味わおう!

・ステージ6 : 「苫小牧市」

苫小牧市は、北海道胆振(いぶり)地方に属する人口20万人弱の工業都市である。
木材・天然ガスといった豊富な資源に恵まれており、製紙業や石油化学等の工業が盛んである。
苫小牧市民が住んでいる。

急にどうして苫小牧……
これまでの雰囲気とは打って変わってサイバーパンクな工場地帯
赤々とした背景にエレクトリックな音楽
とにかく「どうしてこうなった」の一言に尽きるステージとなっている
そしてやはりというべきか、このステージではボスが待ち構えている
どうやら聞く耳を持たないようなので、とっとと言うことを聞かせてやろう!

・ステージ7 : 「X-rated Xanadu」

桃の花が舞い散る、秘境の温泉街。
街の建物は漆喰塗りで、ピンクゴールドの装飾が施されている。
大浴場内には巨大なマッサージ器が設置されているが、振動が大変強く痛すぎるという声もある。
バブル族と呼ばれる兎の一族が住んでおり、その大半が温泉施設の従業員である。

諸事情により紹介できないのだ……

・ステージ8 : 「Froggy Fantasia」

ケロランドは、Rainyスタジオの人気キャラクター達に会える全天候型のテーマパークです!
数多くのフォトスポットとキャラクターグリーティングに加えも水と光が織り成す夢のパレードが毎日楽しめます!
誰でもカエルさんのようにジャンプできる「ぴょんぴょんランド」も期間限定で開催中!
さあ、ケロランドに来て君もケロスケたちと一緒に遊ぼうよ!

最終ステージは屋内型のテーマパーク
いわばラスボス前の中ボスラッシュなステージ
といっても、着ぐるみたちとのキャラグリという体で行われるからそんなに難しくはないぞ!
キャラの影の感じといい、スタッフといい、妙にそれっぽく仕上がっている
ゲーム終盤の最後のひと時、最高に楽しんでいこう!

花火

・タンポポ

手持ちハナビ
火力は控えめですが、ほぼ前半分のカバーと高ノックバックで高い防御性能を誇る手持ちハナビです。
いわゆる棒線香花火。
その炎の形を綿毛になぞらえてタンポポと名づけられました。

・アジサイ

打ち上げハナビ
円形に爆発する打ち上げハナビです。
タマさんの試作品。
紫、白、緑といった様々な色の炎でアジサイの木全体を表現しています。

・タンブルウィード

ねずみハナビ
噴射の勢いで回転しながら縦に転がっていくねずみハナビです。
「西部劇のアレ」から着想を得たという画期的な作品です。

・ススキ

手持ちハナビ
程よく広がり、射程も火力もそこそこの、よくバランスの取れた手持ちハナビです。
穂先のような炎の形からススキという愛称がつきました。

・リンドウ

打ち上げハナビ
飛ばした方向へ二段階に爆発しながら扇状に広がる打ち上げハナビです。
蒼色で統一された炎で、辺り一面に咲き乱れるリンドウの花を表現しています。

・ネギ

手持ちハナビ
直線的で高リーチ、そして溶接の用途にも使えるほど高火力な手持ちハナビです。
強いて言うなら、緑色の炎がネギの葉のように見えなくもありません。

・サクラ

ロケットハナビ
ミニ打ち上げ花火を絶えず連射できるロケット花火です。
その見た目と連射性能で満開の桜を表現しています。

・キク

打ち上げ花火
巨大な球状に広がる、最高火力の打ち上げ花火です。
垂れ下がる炎で菊の花を表現する、「かむろ菊」と呼ばれるタイプです。
(俗に柳とも呼ばれます)

むすび

雨上がりのハナビィ、非常に面白く綺麗で夏にぴったりなゲームだった!
少し余談になるが、主は先日、ふぁり研部員に誘われてピューロランドへ行く機会があった
記憶にある限り初めてのテーマパークだったので非常に楽しかったし今後の記憶にもよく残るだろう
そんなピューロ経験を経て、ステージ8 の Froggy Fantasia を見る視点が変わった
やはりハナビィは神ゲーだ
全体的に中だるみもなくスピーディーに進行するゲームだから、なぜ一般への知名度が高くならないのか不思議でならない(実は原因は分かっているのだが……)
と、久しぶりのケモノ部、これにて終了だ! んじゃ、また来週!


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