アバン
個性豊かな住民が暮らす海沿いの田舎町である西海岸市
遠くから引っ越してきた志波空はそこで高校生活を始める
ある日、ひょんなことから同じ高校の先輩である白田英次に出会う
天然&マイペースな後輩と世話焼き&ちょーっとツンデレ?な先輩
二人の他愛のない日常に彩りが増えていく…
※本記事で使用の画像は作者様より掲載許可を取得済み
イントロ
「週刊! ケモノ部」とは世界にあふれるケモノコンテンツを収集しそれを毎週紹介するものである
ケモノ部
今回紹介するのは2010年から現在まで更新が続いているケモノ日常漫画『ぱんだづま!』
主人公である白田先輩とシバくんの男子高校生二人組のイチャイチャ描写や愉快な仲間たちとの交流が中心の漫画であり、pixivとX(旧Twitter)で公開されている
作者である大盛り氏は「コロナ禍で人との出会いが減ってしまったから、漫画を通して誰かに出会いたい」と語り、2020年からpixivfanboxで本作の同人誌4冊を無料公開中だ(デジケットでも購入可能)
概要
メインキャラクター
志波空(シバくん)
本作の一人目の主人公、西海岸高校一年生
とある理由から西海岸高校に通うために引っ越してきて一人暮らしをしている
マイペース、純粋、天然の三属性が揃い、守ってあげたくなる幼さが滲み出た男の子
頭もあまりよろしくはなく、見てて非常に危なっかしい
でも料理や家事はちゃんとできるしっかりした一面も
白田先輩とは仲良しであり、いつも一緒に屋上で昼ご飯を食べたり放課後には寄り道もしている
白田英次(白田先輩)
本作の二人目の主人公、西海岸高校二年生
不良らしいけれど、自分から喧嘩は仕掛けないし親を心配させないために勉強はしっかりしている等その実態は不良からは程遠い良い子
ゲーム&アニメオタクな一人っ子、最近は本編でオタクな一面を見せることが多い(本編外の四コマ漫画で某ハルヒのファンだと判明)
シバくんに好意を寄せており、つい彼に世話を焼いてしまったりかっこいいところを見せたがる
島袋翼(島袋先輩)
白田のクラスメイト
白田を敵視しており、何かと勝負を仕掛けてくる面倒くさいお方(なお勝負に勝ったことはほとんどない)
祖母に吹き込まれたエセ西海岸方言を話し、回ごとにデザインが異なるセンスがおかしいTシャツを着ているのもお楽しみポイント
白田先輩に付きまとっているコギさんと行動を共にすることも多い
古木理依奈(コギさん)
シバ君のクラスメイト、都会慣れしたイケてるナウい女子高生
固定電話しかない家庭も多い中ガラケーを所持している(なお自宅は電波は圏外)
入学式で白田先輩に一目惚れし、彼のことを執拗に追う
白田先輩が好意を寄せているシバくんを時に敵視しており、白田先輩を追う際はヒマそうな島袋先輩をよく巻き込んでいる
本作のおすすめポイント
本作は白田先輩とシバくんの主人公二人組の視点から彼らの距離が次第に縮まっていく過程が描かれていく
ただただ甘いだけではなく、各回のハッピーエンドに至るまでの過程やその結果にどことなく切なさを感じるのもミソである
恋愛感情に限りなく近い好意を寄せていると明確にわかるのは白田先輩の方のみであり、シバくんが抱いているのはあくまでも友情(を少しだけ超えた感情?)なのである
二人は特別な友情関係に留まるのか?それ以上の関係をを歩むのか?二人の関係を邪魔する者が現れるなど様々な展開に目が離せなくなるのだ
また、彼らの家族や知り合い等西海岸市の個性的な住民達(と)の交流も多く描かれており、どれも人々の面白さや暖かさが心地良い。この二つを主軸とした本作全体からは住民の活気に満ちた西海岸市の雰囲気が感じられ、自然と町や住民に愛着を抱くことができるのだ
様々な小話
漫画『ぱんだづま!』には前身となるイラスト群がある
作者が初めて同人イベントにサークル参加をして発行した同人誌である『ぱんだづま!P』はこのイラスト群を漫画化したものであり、見比べてみるのも楽しいだろう
ちなみにこのイラスト群の後に初めてpixivで公開された漫画が「Rルート」である(他の作品と比べると少しテイストが異なる)
本作は時系列順と投稿順が一致せずバラバラであり、どの作品から読み始めるべきかわからない人も出てくるだろう
作者は好きなところから読み始めてもらってもかまわないとおっしゃっているが、筆者は投稿順で読むことを提案する
読み進めるにつれて漫画の作画や話の構成のクォリティが上がっていき、作者の成長を疑似的にリアルタイムで追うようなことができたり、13年分の歴史の重みを感じられるのがおすすめだ
なお、時系列表には描かれていない現在更新中の秋編は夏編の後の話だと思われる
時系列表の下のワンシーンのような少し前のアニメのパロディネタ(某未来日記?)や時代設定(固定電話が現役でガラゲーがナウいともてはやされているから2010年代辺りだろうか?)、人々の間の暖かさや繋がりが作品全体をどことなく懐かしい雰囲気にさせ、ほっこりとした気持ちにさせてくれる
特にパロディネタが全部分かった人は恐らく十数年前に現役のオタクだった世代であろう
むすび
筆者は高校三年の大学受験時期、たまたまツイッターで本作を見かけて見事に惹かれ、辛いことがあるたびに読んで何度も心を救われた
緊張で勉強に手が全くつかなかった共通テスト前日は一日中本作を読んで心をリラックスさせていた
前述の思い出もあり、本作に対して私は非常に思い入れが深く、初めてファンレターを送った相手が本作の作者である
より多くの人が本作を読み、私のように心が温まることになれたら幸いである
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